もう一つの小さな村、カスペリア

コンティリアーノ滞在中、近くのカスペリアに日本語が堪能なジェームスさんというカナダ人が住んでいるので、あってみますか、と朋子さんがすすめてくださったので、おたずねしました。お会いしたとたん、流ちょうな日本語で、ローマ帝国の歴史から、サビーナ地方についての説明をずうっとしてくださり、丹の運転で、ファルファという修道院をたずねました。そこの門前町には3世代つづいているという織物、布のお店があって、3代目の娘さんが布を織って見せてくれました。近くには修道会の品々を集めたこぎれいなお店もあって、ろうそくやジャムやお酒や、すてきなものがたくさんありました。また、世界一古いというオリーブの樹にも案内してくれました。その木に手をかざすと白い斑点が手のひらにでる。木の気をそのようにして受けて、体に木の力をいただく。ジェームスさんにいわれて、私たちもそのようにして、最古のオリーブの樹から力をもらいました。それからジェームスさんがうれしそうに連れて行ってくださったのは地元の食材をつかったおいしい食堂。隣の牧場には羊がたくさんいたけど。チーズもサラミもみんな自家製。ブロッコリーのパスタはうどんみたいな太い麺にブロッコリーとベーコンがからまっていてほんとうにおいしかった!イタリア料理のこういう素朴なおいしさがあまり知られていなくて残念とジェームスさん。何度かカスペリアを訪れるうちにほんとに気に入ってしまって、パートナーの男性と、もうひとりの女性と、年取った猫と暮らしているそう。そこでのおいしい暮らしがほんとに楽しそうでした。

 そろそろイタリアの町が恋しくなって、最後の2日はローマへ。行きたかったナヴォーナ広場で、クリスマスマーケットを見たり、ラファエロの『巫女』の絵に再会したり、教会のコンサートを楽しんで、帰国しました。ずっとお天気で、ローマ以外では日本人の旅人と会うこともない、静かで、充実した、旅でした。