西村繁男展 大人も子どももいっしょに楽しみました!

 5月9日(金)より、西村繁男展がはじまりました。金曜日西村繁男さん、今木みちさん夫妻が来てくださり、いらしてくださった方々とお話したり、絵本にすてきなサインを書いてくださったりしてなごやかな初日でした。翌10日(土)も気持ちよく晴れ渡り、テラスに座っていると、かすかにみかんの花の香りが風にのってきて、遠くに海が光り、5月のきれいな日になりました。

 午後1時半より、2歳から6年生までの子どもたち18人と大人たち25名が九つのグループに分かれて、西村さんの「あからん絵」の中に、いくつことばを見つけられるかのゲームをしました。進藤美穂さんのてきぱきとした進行のもと、各グループみんなテラスに出て、大人も子どもも知恵をしぼっていました。西村さん本人も考えてなかった答えも続出して西村さんも大笑い!大いに盛り上がった後子どもたちは全員西村繁男さんの「あからん塗り絵」をプレゼントしてもらい、二階の子ども部屋へゆき、いつものように、いねこ先生、六ちゃん先生、かりん先生と、2階テラスでひなたぼっこをしていた犬のモンドといっしょに遊びました。

 さてさらに大人が加わった2時半より、いよいよ西村繁雄さんのトークタイム。『やこうれっしゃ』の原画に囲まれた西村さんは、はじめて絵本をかきはじめたころのことから語りはじめられました。大学卒業後かっこいいイラストレーターの仕事をしたい、と思った西村さんは商学部に在学中からセツモードセミナーに通います。セツモードセミナー卒業のころ、友人の紹介で田島征三さんと出会い、その後「ベトナムの子供を支援する会」に参加。野外展には、長新太、和田誠、井上洋介、片山健など憧れのイラストレーターが多数出品していて、そこでノンポリ学生だった西村さんは、いろんなことを学んでいったそうです。はじめ「かっこいいから」なりたいと思っていたイラストレーターでしたが、田島さんを見ていて「ほんとうに描きたいものを描くこと」が大事なんだということがわかってきます。ストーリーをつくるのが得意ではなかったけれど、人びとの多様なことを描きたいという気持ちははじめからあって、観察が好きだった。そこで生まれたのが今展示中の『やこうれっしゃ』『おふろやさん』。面白いと思ってくれる編集者がいて実現したことばのない絵本だった。たくさん取材をして描いて、写真にとれない寝姿などはたくさんメモをとって絵を描いたそうです。

 その後、別の編集の人からの提案で、たくさんの人を具体的にたくさん描く大判の絵本、『絵で見る日本の歴史』が誕生した。その後『絵で読む広島の原爆』については自分からやらせてほしいと言った。それにはわけがあった。「ベトナムの子供を支援する会」の会情報誌に掲載された一枚の原爆の絵を見て、衝撃をうけ、その作者である佐伯敏子さんの壮絶な被ばく体験と絵で絵本をつくることになった。しかしあと少しで完成というとき佐伯さんから本づくりを中止したいという連絡をもらう。まだ広島のことがよくわかっていないところで本は作れないことを思い知った西村さんにとって、広島のことは宿題だった。そして那須正幹さんと原爆の絵本を、と言われた時、「取り組みたい」と思う。それから、広島に住み、長い時間をかけて絵本を完成させていく日々がはじまることになります。

 最近は好きな「落書き」の系列の、とらわれない自由な想像を楽しむ絵本も描くようになった。とくに内田麟太郎さんの文章に刺激されそこに創意を働かせた絵を描いていくのが楽しい、ということです。その時々でいい出会いがあったというお話の最後は、会場からの質問に答える形で「これからなにをしようか、いままでと同じようなことはしたくない。ひっかかってきたことをためこみながら、また新しいことをしたい」と語ってくださいました。

 終始自然なようすで、淡々と、ユーモアをまじえながら静かに語られた西村繁男さん。いつでも変わらないようすで観察し、イメージし、小さな細部もいつくしんで、ちゃんと伝える、西村さんの絵本への姿勢がりんと伝わってくる一時間でした。

 トークのあとの茶話会では、たんぽぽさんのつくってくれた列車のクッキーを食べたりコーヒーを飲みながらしばし歓談。テラスで夕方の風にふかれてお茶をしている方たちもたくさんいらっしゃいました。「西村繁男さん、絵本でしか知らなかったから、レトロなおじいさんと思っていたら、こんなかっこいい素敵な方だったなんて!」と感動のおももちで言われた方もいました。ほんとに西村さんは素敵でした!今木みちさんがうらやましい!なんて書いたらみちさんにおこられるかな。ずっと受付をしてくださったみちさんはじめ、手伝ってくださったみなさま、ありがとうございました。そして「飛ぶ魚」に来てくれたjたくさんの子どもたち、また遊びに来てね。そして来てくださった大人の方たちありがとうございました。またゆっくり絵を見にいらしてくださいね。お待ちしています。

 

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