本日より「いまきみち展」始まります!

 秋のさわやかな空気が気持ちのいい日々になりました。「飛ぶ魚」では今日から「いまきみち絵本原画展+カオハガンキルト展」がはじまります。いまきみちさんとは長いおつきあいで、ずいぶんとたくさんの絵本をごいっしょにつくってきました。いまきさんの大胆で愛らしい作風がとても好きで、いつもどんな絵本になるのか楽しみでした。今回の展示は『ヒコリみなみのしまへいく』という絵本の原画でヒコリという男の子のシリーズの3冊目です。それまでは版画の手法で絵本を描かれていたのですが、このシリーズでいまきさんは刺繍絵を考案されて、地色は染めや絵の具で、そのうえに刺繍をして絵をつくっていく手法をとられました。ですから、今回の展示も刺繍絵です。盛り上がった糸で形作られた絵を見ていると、あたたかな慈しみにも似たものを絵本がかもしだしているわけがわかるようなきがします。手のぬくもりと絵柄の愛らしさがよく伝わってくる原画です。ご覧になっていただけると、絵本への親しみがいっそう強く感じられることと思います。

 この絵本の舞台になっているのはフィリピンのカオハガン島です。私は伊豆高原のアートフェスティバルでここのキルトを見てから、その自由なおおらかな造形にひかれて、すぐカオハガン島を訪ねました。小さくて、車も自転車すらない、まわりを遠浅の海が取り囲むこの島は、子どもたちのパラダイス。電子機器どころかおもちゃもあまり持たない子どもたちは自然の中で、遊びをいろいろ考えだして、それは楽しそうでした。その姿を見ていると人はもともとこんなふうに満ち足りていたのだということを思い出させられました。その後も2回訪ねそのたびに海に囲まれた気持ちのいい島での日々を楽しみました。余計なものを持ち込まないように、何もないことの中にある豊かさを見失わないように、と島の人たちと今のすばらしい状態を実現したのは、この島のオーナー崎山克彦さん。なぜ島の持ち主になったか、それから何をしたかは崎山さんの著書『何もなくて豊かな島』を読むとよくわかります。この島では崎山さんのおくさまの順子さんがキルトづくりを島の人たちに教えたのがきっかけで、独特のおおらかなキルトが生まれました。それが「カオハガンキルト」です。

 今回「飛ぶ魚」では、このキルトとたのしいアプリケのしてあるTシャツを展示販売します。またいまきみちさんの陶器のお皿、刺繍絵、エッチングなどもたくさんあります。

明るさあふれる色彩に南の島に来たような「飛ぶ魚」になっています。どうぞ遊びにいらしてください。ギャラリーをご覧になるだけでしたら、無料です。もちろんカフェのほうはおいしい秋ブレンドのコーヒー、プチランチ、ケーキセットなどをご用意しておまちしています。今日、明日は作者のいまきみちさん、夫君の西村繁男さんも「飛ぶ魚」にきてくださいます!

 なお、明日28日土曜日はいまきみちさんの「絵本が子どもたちに届くまでー作者vs編集者」というお話会が2時よりあります。(会費1000円・ほぼ満員ですがどうしてもお聞きになりたい方はご連絡ください。)そのためカフェはお休みいたします。

 また10月26日(土曜日)はカオハガン島より、崎山克彦・順子ご夫妻が「飛ぶ魚」にいらしてくださり、3時よりお話をしてくださいます。こちらはまだ少し余裕がありますので興味のある方は「飛ぶ魚」へお申込みください。(会費1000円)